メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
★★★☆☆
内容:テキサスに不法滞在するメキシコ人メルキアデス・エストラーダは親友ピートとある約束を交わしていた。
それは「俺が死んだら故郷ヒメネスに埋めてくれ」というもの。
メルキアデスは、ある日突然、銃弾に倒れる。
こうしてピートは約束を守るため彼の遺体を掘り起こし、故郷ヒメネスを目指す。
感想:男×男×死体・・・
とってもスローなロードムービー。
内容的にもパッとしない。
しかし、意味不明なオチと共に考えてみるとあることが分かった。
以下、ネタバレ満載!!!
見てない人は見ちゃダメ
さて、一言で言うと、コノ映画は「911とその後の世界」描いている作品なのではないだろうか。
主人公の"ピート"はテキサス人。このテキサスはアメリカの象徴みたいなところで、
今でもピックアップトラックがいっぱい走っている。
つまり、ピート=アメリカなのである。
"メルキアデス"を射殺したのは、他の州から来た国境警備員の2発の弾丸。
そう、これは、他国の人がWTCに突入した2機の飛行機なのだ。
こうして、怒りに燃えるアメリカ(ピート)は、イラクの人々(国境警備員)を巻き込んで
弔いを開始する。。。。
しかし、仲間とみられていた、フランス(喫茶店の女)や、ライバルのロシア(地元警察)は
次々に、アメリカ(ピート)を見放すのだ。
これこそ、アメリカが勝手に進めた戦争を暗喩している。
そして、最後のオチ。。。。「ヒメネス」なんてなかった。しかし、ピートは無理やりソコをヒメネスにして、埋葬する。
ここは、結局、核兵器を見つけられなかった、踊らされたアメリカを象徴しているようであった。
さて、深読みしすぎか・・・?