ランド・オブ・プレンティ

ランド・オブ・プレンティ スペシャル・エディション
★★★☆☆
内容:巨匠ヴィム・ヴェンダース監督が、9.11の後遺症に苦しむアメリカの現状を静かに見つめたヒューマン・ドラマ。
アフリカ育ちの少女ラナはLAに降り立ち、10年ぶりの帰国を果たす。
その頃伯父ポールは、たった一人で自由の国アメリカを守ろうとアラブ人を監視するなど活動を続けていた。


感想:アメリカ=裸の王様
激しくメッセージ性の高い映画だ。
アメリカ人のイメージって、昔はお気楽だなぁだったよね。でも、最近のイメージは高慢って感じでしょうか。


叔父ポールはそんなアメリカの縮図そのものなのだ。とりあえず、アラブ人なら怪しいと思うし、
アラブ人が持ってれば、洗剤さへも化学兵器の元なのである。そんな彼が信じて突入した先での出来事など、
近頃のアメリカの行動を揶揄しているようで、滑稽だった。


自分たちが信じていたことと、結果が違った時人はどうするのか。
正しいことを押し通して戦争を始めるのか。それとも、素直に謝るのか。
単純な選択だけで世界は大きく変わってしまうのかもしれない。。


本作とは関係ないが、サウジアラビアの宇宙飛行士はこう言っている、
「宇宙に飛んで1日目、我々は自分の国を探す。3日目には、自分の大陸を探す。
そして、5日目には、ただひとつの地球を見るようになる。」


原題:「Land of Plenty」は「たくさんの国々」って意味かな?